こんにちは、アルト(@hobbyALTO)です!
今回の記事ではボクが普段しているCAEの仕事について、こんな疑問にボクなりに考えてお話していこうかなと思います。
CAEってモノづくりで本当に必要とされてるの?
CAEの仕事って今後どんなふうに変わっていくの?
ここ数年、CAEのようなシミュレーションをメインとする業界の変化のスピードはとても早いです。
今回はボクの予想も交えて話しますが、その内容も数年のうちに実現されてしまったりするかもしれません。
もしかしたら、CAEの作業をする人は数年後にはいなくなっているかもしれません。作業というところを考えれば、ですよ。
今回はあくまで、個人が考えていること・業界に対して思っていること、という目線で見ていただければと思います。
- これからCAEの業界に進もうと考えている方
- CAE業界で働いていて、これからの業界に不安を感じている方
それではさっそく見ていきましょう!
CAEはどんなところで必要とされているの?
ねぇねぇ、CAEを使うとどんな良い所があるの??
まずはCAEを使う利点を紹介するね!
コスト削減に大きく貢献

CAEは製品を作るにあたって現代ではなくてはならない存在になっています。
ボクが普段働いているのは自動車業界ですが、それ以外もほとんどの業界で製品設計においてCAEは活用されています。
CAEを利用する最大のメリットの一つが試作コストを削減できることです。
CAEがまだ発達していなかった時代には、製品性能を評価するために試作を現物で作成して実験を繰り返していました。現物で実験をしようとするといろいろなところにコストが発生してきます。
- 試作のために金型を作成
- 試作品作成のための材料費
- 金型を作らない場合手作業で製品を作る時間
- 実験のための人件費
その上、評価用に試作を作成するということは何らかの実験に使用して、作った数日後にはゴミ同然の状態になってしまうので資源の無駄遣いにもなってしまっていました。
このような無駄な作業・コストがCAEを利用することで削減することができるようになりました。
CAEではコンピュータ上でのシミュレーションになるので、実際の試作を作る必要もなく、そのために人件費や資源を使用することも無くなります。
また、試作品であれば大量に作ることも難しくなりますが、CAEであれば考えられる多くの水準を試すことが可能になります。
ただし、CAEで出された結果が100%正しいということではないので、あくまでも目星をつけるといった感じになるのかもしれません。
解析により導き出された答えで確認の実験をしてみることは必要なんだろうと思います。
こういった考え方だと統計学に近いところがあるようにも感じますね(汗
こういったコスト削減に対する部分がCAEの最大のメリットだと言えるといえます。
性能を予測することができる

コスト削減の話でも少し触れましたが、製品性能を予測することができるという点もCAEを利用する大きなメリットの一つといえます。
現物の試作では少し形状が変わったものを作るだけでも多くの時間が必要になってしまいます。
ですが、CAEでは少しの形状の違いであれば簡単に変更することができてしまいます。
また、まったく違うような形状であっても、時間はかかるかもしれませんが、解析することは可能です。
また、統計学のように水準表を作成してたくさんの実験を行うこともできます。
その結果を使用して予測式のような形にすることもできるかもしれませんね。
弱い部分を予測して改善することは製品設計においてとても大事なことなんですよ!
CAEはどんな分野でも必要とされている
以上のような内容から、CAEはどんな分野であっても必要とされていることは明らかで、製品設計をしている企業であれば利用していないところはほとんどないのでは?と感じます。
おそらく、今後も使われなくなるということはまず無いでしょう!
むしろ今後も業界規模としては広がっていくと思っています。
ですが、CAEという分野の特性上、今後もこの業界で働く人が増えていくかというとそういうわけではないと思っています。
CAE業界の今後について
今後のCAEの業界を考えたときに人が増えていくわけではないと考えるのにはいくつかの理由があります。
CAEの業界規模が広がっていくなら、この仕事をしている間は安泰だね!
そうでもないかもしれないよ(汗
いろんな理由から人手は少なくて良くなるかもしれないんだよね。
解析技術の進歩

まずは解析技術の進歩ですね。
ボクたちが普段使用している解析のソフトも日々アップデートを重ねられていて、精度も昔に比べて格段に向上しています。
解析ソフトの進歩に加えて、ボクたちのようなCAE技術者が実際に解析を重ねていくことで、進歩していく部分もたくさんあります。
前に実施したことのあるのと同じような内容の解析も多くあるので、解析の実績が増えることで予測が容易になるということですね。天気予報なんかも同じで、
「過去の同じような天気図の時にはこの後こんな天気になる」
というような予測がメインとなっているので、過去のデータが増えればそれだけ精度も向上していきます。
多くの会社で、さまざまな解析を実施されているので、現在でも試行回数はどんどん増えていっています。
その結果から、今よりもさらに解析が簡単に、かつ精度よく実施できるようになっていくでしょう。
AI・IoTの活用

また、それらのデータの蓄積により今後は解析の自動化にも取り組まれるようになってくると思います。
昨今で話題になることの多いAIやIoTの活用ですね。
まずはAIについて。いわゆる人工知能というやつです。
人工知能(じんこうちのう、artificial intelligence、AI〔エーアイ〕)とは、「『計算(computstion)』という概念と『コンピュータ(computer)』という道具を用いて『知能』を研究する計算機科学(computer science)の一分野」を指す語。「言語の理解や推論、問題解決などの知的行動を人間に代わってコンピュータに行わせる技術」または、「計算機(コンピュータ)による知的な情報処理システムの設計や実現に関する研究分野」ともされる。
引用元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
wikiに書いてある内容はちょっと難しいですね(汗
簡単に言うと、
「人間が今までやってきたことをコンピュータに学習させてやってもらっちゃおう」
ってことです。
解析も実績が増えてくると、コンピュータが自分で計算してくれるようになっていくように感じませんか?
そうなってくると、わざわざ人間が解析のモデルを作成したり、設定したりすることも無くなっちゃいますよね。
AIとか聞くと、一気に近未来感が増してくるね(笑
「しゃべることができる」だけがAIじゃないんだよ!
もう一つ、AIの活用と関連付けて話に出てくることが多い言葉がIoTです。
AIに比べれば馴染みのある方は少ないのかもしれませんね。
Internet of Things の頭文字をとった言葉で「モノのインターネット」なんて訳されたりします。
モノのインターネット(物のインターネット、Internet of Things :IoT)とは、さまざまな「モノ(物)」がインターネットに接続され(単に繋がるだけではなく、モノがインターネットのように繋がる)、情報交換することにより相互に制御する仕組みである。それによるデジタル社会(黒須テック)の実現を指す。
引用元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
やっぱりwikiは何が書いてあるのかよくわかりませんね(笑
いろいろな電化製品などがインターネットに接続されて、世界中の人たちと情報交換ができちゃうよ!って感じです。
AIを活用するためにはデータの収集が不可欠です。
コンピュータはインターネットに接続されているのが当たり前になっていますが、解析結果の情報を世界中で共有するという点でIoTの活用が必要になってきます。
AIの成長にも試行回数を重ねることが必ず必要になってくるので、これはかなり大事な部分なんですね。
いまでも、いろんな製品がWiFiに接続できるようになってますよね!
このようにAI・IoTの技術が進歩することによって解析の作業をする人の数は間違いなく少なくなってくると思います。
設計者CAEが可能になる
ここまでお話してきたようにAIや予測技術が発展してくると、解析を実行するだけであれば設計者でも出来るようになってしまいます。
このように設計者自身が解析を実施できるようになる状態のことは設計者CAEやEUCと呼ばれます。
EUC【End-User Computing】エンドユーザーコンピューティング
EUCとは、企業などで情報システムを利用して現場で業務を行う従業員や部門(エンドユーザー、ユーザー部門)が、自らシステムやソフトウェアの開発・構築や運用・管理に携わること。
引用元:IT用語辞典 e-Words
EUCとはEnd User Computing の頭文字をとった言葉で、CAE技術者でなくても解析が実施できるようになる仕組みのことです。
一般的にはプログラム開発の分野などで使われる言葉ですが、解析の分野でもでほぼ同じような意味合いで使われます。
AIの発達に加えて、設計者自身で解析を出来るようになってしまえばCAE技術者は人数を減らしていくことになるでしょう。
結果を考察できる知識は重要
じゃあ、技術が進歩すれば仕事が無くなっちゃうの!?
きっちりとした知識を持っているCAE技術者が必要なことは変わらないよ!
人数は減ってくるだろうと話してきましたが、CAE技術者がまったく必要ないかと言うとそんなことはありません。
これから大事になってくるのがCAEに関する知識です。

AIが解析をしてくれるようになったとしても、設計者自身が解析をするようになったとしても、結果の妥当性の確認や、なぜそうなるのか?を理解できないとその結果を活かすことはできません。
そこで重要になってくるのがCAE技術者という訳です。
- 解析・シミュレーションの作業は設計者やAIにより実行され、
- 得られた結果の考察を行うのがCAE技術者
というようにこれからは変わってくるのではないかと思っています。
これから重要になってくるのは解析のサポートをすることになってくるのではないでしょうか?
もう一つの道はプログラム開発

CAE技術者が生き残るための手段としてAIなどのプログラム開発に貢献するという方法もあると思います。
ですが、CAEをやっている人はコンピューターを使って仕事をしていますが、あくまでもCAEをやる人なのでプログラムなんて書ける人は少ないと思います。
CAEも理解していてプログラムも書けるという人は今後もこの業界では重宝されること間違いなしでしょう!
それを見越して、いまからプログラムの勉強を始めるというのも一つの手段なのかなと思っています。
まとめ
今回はCAE技術者が必要とされているのか?今後この業界はどのように変化していくのか?ということについて思っていることをお話してきました。
CAE技術者は現在のモノづくりにおいてはかなり重要なポジションに立っていることは間違いないです。
また、今後もモノづくりへの貢献の仕方は変化していくと思いますが、知識として使われなくなることは無いと思います。
今回の記事がCAEに興味を持っている方の参考になれば幸いです^^
このほかにもCAEについての記事をいくつか書いています。
興味がある方はぜひそちらも読んでみてもらえるとうれしいです。

ではまた!!